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月の旅人

月の旅人

トルコ最後の朝とシンガポール

トルコ最後の朝とシンガポール




リッツ・カールトン・ホテル宿泊2日目の朝も、窓の外は雨模様だった。抜けるような青空の下にボスフォラス海峡を望みたいと思ったが叶わなかった。せっかく見晴らしのいい高層ホテルに泊まったのに、それが少し残念。でもそれは贅沢と言うものかもしれない。ここまで観光では雨に降られることもなく、そればかりか雲ひとつない空が広がっていることがほとんどだったわけだから。
いよいよ、楽しかったトルコでの最後の日である。
絶品の朝食再び7時半には朝食のためレストランへ行き、またもや豪華でおいしい食事にうっとりしながら食べる。オムレツもメロンも存分に味わった。これほどに豪華な朝食が食べられることなど、次にいつあるかわからない。そんなことも思いながら朝食を取っている途中、ふと時計を見やると、もうじき食べ始めてから1時間が経過しようとしていた。Σ( ̄- ̄;)ヤバッ
この朝、私たちには行く所があったのだ。Eさんに『ドンドルマ(のびるアイス)』のおいしいお店の場所を聞いていたため、出発前にそこへ行こうと予定を立てていた。出発時間は9時45分である。時間がない。

大慌てで残りの朝食を平らげ、ホテルを出た。小雨がぱらついている中、傘を差すほどでもないため急ぎ足でお店を探す。ちょっと迷いかけたものの「ここで曲がるんかなぁ……」と自信なさげに右折した道が合っていたようで、コンビニのセブンイレブンの横にあるドンドルマのお店を無事に発見した。道路に面した側にはドアも壁もない『MADO』という名のそのお店に入ると、日本で見るアイスクリーム屋さんのショーケースと変わりない保冷機の中にカラフルなドンドルマが並んでいた。ベリー類などのフルーツにバニラ、チョコの定番ものなど種類が豊富でどれにしようか迷った。私は血のような色をしたベリーのドンドルマをチョイスし、みきちゃんは何味だか不明だけど白い中にバニラビーンズより少し大きい黒の粒が入ったアイスをチョイス。どちらも店員のお兄さんオススメの品である。
テーブル席に座ってさっそく食べお兄さんと記念写真を撮って、時間がないためお行儀が悪いとは思ったが半分ほどは食べながらホテルへ急ぐ。
相変わらず小雨が降り続いていた。


バスに乗ってリッツ・カールトンを出発し空港へと向かう道中、Eさんが真っ赤なカーネーションを1輪ずつ全員に配ってくれた。お礼を言いたいのはこちらなのに、Eさんにはいろいろともらってばかり。初日には匂い袋、カッパドキアへ行く途中にはナザール・ボンジューのミニバッチ、そしてトルコ帽。それ以外にも、形ではないものをたくさんもらった。
そのささやかなお礼として、Oさんの提案でみんなの余ったトルコリラを封筒に入れて集め、それをEさんとGさんで分けてくださいと渡した。Eさんがバスに乗車する前に話したことであるため、EさんもGさんも大いに驚いていた。そういうお金って、なんか心がこもってていいよね~。(*^^*)

空港へ着くまでの間、私たち2人はみきちゃんが持ってきていた和柄の折り紙で必死になって折鶴をおった。おるのが遅い私の倍以上は、みきちゃんがおったんだけど。f^_^;)
その間にEさんは旅行中に1度歌ってくれた『ウスキュダル』という歌をもう1度歌ってくれて、拍手に包まれていた。どうしてだか私はその歌に聴き覚えがあり、なんとなく懐かしさを感じていた。いったいどこで聴いたんだろう。
それから1つ、Eさんから報告があった。トルコの新しい首相が決まったと言う。偶然にもGさんと同じ名前の首相の誕生だった。
が、その任期はたった5ヶ月弱で翌年3月に内閣総辞職となったらしい……。
私たちがトルコに到着した日には『トルコ共和国建国記念日』で、帰国する日に新首相が誕生と、不思議な巡り合わせになった。
まだまだ帰りたくはなかったがバスはほどなくアタチュルク国際空港に着き、なんとか10羽ほどの折鶴を糸に通し終え、空港に到着したときにGさんにお礼の言葉と共に渡した。すでにバスにかけられていた折鶴に、私たちの折鶴も足してもらえたかな。

Gさんと最後にバスの前で写真を撮った。一番最初に写真を撮ったときとは別人なくらいに笑顔のGさんは、私の肩に手を乗せて写真に納まった。
空港の中に入ってしばらくしたときふとガラス壁の向こうを見やると、ちょうどGさんのバスが去って行くところだった。運転席を見るとこちらにぶんぶんと手を振ってくれていて、私たちも嬉しくなって大きく振り返す。( ̄▽ ̄)ノ゛
言葉が通じたらいろいろ話せただろうにと思うとそれが残念だけど、最初の頃とはガラリと印象が変わって気さくな笑顔のおじさんになってくれただけでもかなり嬉しい。ただのドライバーさんじゃなく、ずっと記憶に残って思い出になるドライバーさんだな、きっと。

次は、Eさんともお別れである。ゲート前で名残惜しげに握手を交わし、「絶対写真送りますね」と言うとEさんは笑顔で強く握手を返してくれて、楽しみに待ってると言った。
そしてEさんとも最後に写真を撮り、ゲートをくぐってもう1度Eさんに手を振ろうと振り返ると、すでにEさんは歩き去っていて遠くに右折する後姿がチラッと見えた……。
「あ……」
みきちゃんと2人でちょっとガッカリしつつ、これから急いでディリムちゃんの待つ家に帰るのかもしれず、飛行機かバスの時間が迫っているのかもしれないと思うことにした。
1週間、本当にどうもありがとう!!


ドバイ機内食離陸後、食事の他はアラブ上空で雲に霞む大地にミステリーサークルのような円や楕円の模様を見た以外はほとんど記憶にないくらいに爆睡し、あっという間にドバイに到着した。
セキュリティーの厳しい空港でベルトまで外して金属探知ゲートを通り、Oさんがとてもおいしいと教えてくれたホワイトチョコのお菓子を買い、少しして飛行機に戻った。席に着くと、前の座席に座っていた70歳のおばあさんとその妹さんが充電器を貸してくれたお礼にと、ロクムというサイコロ状のお菓子を箱ごとくれた。そんなつもりはなかったが、せっかく買ってくれたのだからありがたくいただく。そして「またメールちょうだいね」とメールアドレスを渡してくれた。70歳を過ぎてメールができるなんて素晴らしい。端から無理と言ってやろうとしないうちの親にも見習ってほしいものである。


ドバイからシンガポールまでのフライトも、機内食以外はほとんど記憶になかった。自分が思っているより疲れていたのかもしれず、寝てばっかりである。f^_^;) それでも機内食の時間には起きてちゃんと食べた。自分の食い意地にビックリである。
シンガポールに到着すると朝だった。イスタンブールを出発したのも朝。朝ばっかりである。(笑) でも日付はしっかり変わって6日になっていた。
すぐに現地ガイドのIさんが迎えにやってきて、バスに案内された。このツアーはシンガポールもついでに1日観光しちゃいましょうという内容で、これから午前中は現地ガイドさんに案内してもらって観光地を巡り、後半はフリータイムとなっているのだ。
Iさんは40代くらいに見えるショートカットに眼鏡をかけた色黒の細身のおばさんで、観光地への移動中に案内がてら笑えないトークを炸裂させて滑りまくり、熱帯のシンガポールにブリザードを吹かせていた。( ̄▽ ̄;)
1つIさんの話で驚いたことがある。それは、シンガポールではガムの製造・販売はもちろん海外からの持ち込みを含め、ガムそのものが禁止になっているということ。ある日地下鉄のドアにイタズラでガムをくっつけた人がいて、その1週間後には禁止令が出されたとか。ゴミを捨てると罰金を取られるくらい綺麗な街だけど、ガムまで禁止になったとは。しかも1週間で国会を通って法令が出るとは驚き。
日系2世らしいIさんが「なぜ日本は1つの法律を作るのに10年も20年もかかったりするんですか?」と疑問を投げていた。……当の日本人でもそれはツッコミたいことかも。( ̄- ̄;)
『ガーデン・シティ』とも呼ばれるほど緑を積極的に取り入れているシンガポールの道路は必ず街路樹が植えられていて、整然と建ち並ぶビルの間を抜けて最初に向かったのは『Century Roxy Park Hotel』。中にあるレストランでバイキングスタイルの朝食を取った。かなり冷房が効いていて寒かったなぁ。
同じ席に座った女子大生の2人と一緒にガイドブックを見ながらフリータイムの計画を練り、朝食を終えてバスに戻った。


そして向かったのは『国立蘭園』である。
この蘭園は700の原種と500種類の交配種が集められていて、さらに毎年新しい交配種が誕生して毎年増加しているらしい。世界最大級の野生の蘭園だそうだ。蘭はシンガポールの国花だそうだから、力を入れているのかもしれない。
新種の蘭には様々な人名もつけられていて、『美智子皇后様』や『雅子妃殿下』という蘭まであるらしい。他には『エリザベス女王』や『サッチャー元首相』なんてものあるとか。種類が多過ぎて名前をつけるのに苦労してるのか?( ̄_ ̄;)

それにしても暑い。さすが赤道下の国である。暑さの苦手な私にはたまらない。
おかげでみんなについて行くのが精一杯という感じで、トルコとは比べ物にならないくらい写真の量がガタッと減った。
蘭園もコースに沿ってふら~っと歩き、そそくさと出口にある土産物売り場に入って冷房で涼んだ。f^o^;)ふぅ…


国立蘭園を後にして、次はツアーにつきものの宝石店を訪れる。当然のようにあれこれと勧められたが結局私は買わないのだとわかると、今世紀で一番運がいいらしい薄い紫の丸い宝石がついた指輪を見ていたみきちゃんにセールスを始め、私は傍にいた店員さんとトルコの話で盛り上がった。私が「トルコ」と言うたびに「トルキー」と言い直されたけど……。


めでたくみきちゃんは気に入った指輪をゲットし、続いての訪問場所は展望台へ。
マーライオンの頭上から見た世界一の貿易港港が一望できるビューポイントで、『セントーサ島』とそこへつながっているケーブルカーも見ることができた。
シンガポールは淡路島ほどの大きさで人口約400万人であるにもかかわらず世界一の貿易港であるらしく、空港へ着陸する前にも「あれ何?」と思わず言ってしまったほど海上に入港を待っている数多くの船が見えたが、ここからもそれらの船の一部が見えていた。
5分もいたかいないかのうちにまた移動となり、駐車場で大阪の高校の修学旅行生を見かけて「最近の修学旅行は豪華やなぁ」と羨ましがりながらバスに乗り込んだ。


10分ほどで『マーライオン・パーク』に到着。
シンガポールといえばマーライオンという感じだけど、“世界3大ガッカリ名所の1つ”などといわれているそうな。大したことはないと聞いたことがあったためあまり期待していなかったからか、私はそれほどガッカリはしなかった。背中合わせに子マーライオンがいてそれも一緒にちゃんと写真に撮り、最近できたというパーク脇の『ドリアン・ハウス』もマーライオン越しに撮った。驚いたことにシンガポールで一番写真を写した場所である。(笑)
マーライオンはシンガポールの象徴で、かつて熱帯雨林だったこの地へ14世紀に現地の小さな漁村に住む老人か、あるいはスマトラの王子が獅子に似た動物を見たことが始まりである。王子と老人……えらい違いやで。(^_^;)
後にサンスクリット語で“シンガ・プーラ(獅子の都)”と呼ばれるようになり、英語読みになって現在のシンガポールになったそうだ。この獅子と海の国であるシンガポールの象徴の魚が組み合わされ、頭部がライオン、体は魚の姿をしたマーライオンが誕生したとか。
ちなみにパークの先端でマリーナ湾を見つめながら口から放水しているマーライオンは8m、小さなマーライオンは150cm前後くらいの純白の像だ。確かにショボ……いや、感動はしない。(笑)


次はまたまたショッピング。少ない観光時間に2度もショッピング時間が入っているのは、ちょっとどうだろう……。しかも『DFSギャラリア』というブランドショップが幾つも入っているショッピングセンターだった。みきちゃんとチラッと見て周り、あとは暇を持て余した。みきちゃんとも離れて1人でぷらぷらしていると、Mの奥さんが化粧品コーナーでちゃっかりメイクをしてもらっているのを発見。エスカレーターのちょうど真正面だったため、「恥ずかしいからそこに立ってて」とお願いされたが、それをだんなさんが見つけ「放っていこう」と私の腕を引いて奥さんから引き離し、先に外で待っていることになった。f^_^;) 店内で出口を探してちょっと迷った末外に出る。すると他にも暇そうにしているおじさんたちがたくさん。
ん? ……私もおじさんか!?Σ( ̄□ ̄;)
と思った直後、トルコで私が怪我をしたときに消毒液を貸してくれたおばさんを見つけた。ご主人も傍にいて、Mのだんなさんとその後夫婦と私の4人でしばらく適当にぷらぷらと歩きながら話して時間を潰す。
そしてもういいんじゃないの……と思い始めた頃、ようやくショッピング時間が終了し、同時に観光も終了となった。
『サルタンモスク』の観光は……?
日程表には書かれていたのにしっかり省かれてしまった。そんなバカな……。
ショッピングこそフリータイムのときでいいんじゃないのぉ?(T_T)


マンダリンホテルというデラックスホテルで解散となり、それぞれがオプショナルツアーやフリータイムへ向かう。体を休める人のためにマンダリンホテル利用もオプショナルに含まれていて、宿泊するわけでもないのに代金はなんと9000円もした。シンガポールなのに。高っ!!Σ( ̄- ̄∥)
最初、フリータイムは2人でセントーサ島へ行こうと思っていたが、女子大生の2人も同じ所へ行くから一緒に行きませんかと誘ってくれて、さらにOさんも一緒に行けることになった。雑務があったらしいが「行ってきていいですよ」と許可が出たそうだ。ホテルにいる人は寝るんだろうし、オプショナルツアーにはIさんが案内するようだし、このフリータイムで添乗員さんは暇になるわけで、私たちにとっては嬉しい限りだった。
私たちはバスの中でIさんにシンガポールドルへ両替をしてもらっていたがOさんはしていなかったため、傍のシティバンクで両替を済ませ、通りに出てタクシーが通るのを待った。
が、いっこうに停まらないため大学生のKちゃんが地元の人に訊ねてみると、シンガポールではホテルやタクシー乗り場でしかタクシーを停めることができないらしい。そこでタクシー乗り場を訊いてそこまで急ぎ、ようやくセントーサ島へ向かうことができた。
例によってまた5人乗りなったが、乗車拒否されなくて良かった。( ̄▽ ̄)=3ほっ


タクシーに乗ってすぐ、スコールに襲われた。前方が煙るほどのどしゃ降りである。
「傘持ってきてへん……。大丈夫かなぁ」
車中で呟いていたが、この旅行の晴れ女運はかなり強かったようで、ケーブルカー乗り場に到着する頃には嘘のように雨が上がった。Σ( ̄□ ̄*)すごっ
雨があがったのは良かったが、湿度が上がった……。ますます暑い。どうしてくれよう、この暑さ……と、げんなりしてしまう。顔はとっくに茹でダコ状態だ。(-"-)
だからといって涼む時間も場所もなく、セントーサ島入島のチケットを購入してケーブルカーに乗り、海を渡った。


セントーサ島は本島から1kmも離れていない、東西4km、南北1.5kmの全体がレジャー施設の島である。37mのマーライオン・タワーやアンダーウォーター・ワールド、2000匹の蝶が舞うというバタフライ・パーク、マヤ文明とインカ文明がコンセプトになっているらしいボルケーノ・ランド、蝋人形館やピンクのイルカのショーが見られるドルフィン・ラグーンなどが楽しめる。
そんなセントーサ島だが、1970年までは島全体が巨大な軍事基地だったらしい。セントーサとは、マレー語で“平和と静けさ”を意味するそうだ。

私たちは島に渡ってすぐ、ファストフード店でそれぞれにハンバーガーを注文し、14時になろうかというお昼には少し遅い時間に腹ごなしをしてから島内散策に乗り出した。
と、その前に、食べているときにKちゃんが英語表記の島内案内を見ていて入島口で幾つかのアトラクション入場も含まれているチケットを購入したほうがお得だとわかって、駄目もとで持っているチケットと交換してもらおうと思って受付まで行ってみた。すると快く交換に応じてくれた受付のお兄さん。なんて親切! 日本だったら「それは無理ですねぇ」とか言われそうなのに。
何はともあれ、気づいたKちゃんに感謝っ。(*^^*)
英語のわからないみきちゃんと私はついていくだけで、ほんと申し訳ない……。この後も頼りっぱなしだったなぁ。(;一一)ゞ

まずはマーライオン・タワーに登り、頭の上の展望台からシンガポールの風景を360度見渡す。相変わらずの曇天の空に工場からの煙がもうもうと立ち昇っているのが見え、高層ビルの街並みが見え、海に浮かぶたくさんのタンカーが見えた。
このマーライオン・タワーは夜になると目が光るそうで、頭の上へ昇る階段の途中にある目の裏側で写真を撮ってみた。本人たちにしかわからない写真になったけど……。口の部分では“喰われそうになっているのを必死に牙を腕で支えて堪えてるの図”というポーズで撮ってみたが、思ったような迫力は出なかった。←何がなんでも直立で撮らない人(笑)


ドルフィン・ショー15時半から始まったドルフィン・ショーを見学。
2頭のピンクドルフィンが飛んだり立ち泳ぎしたりボール芸を見せたり輪をくぐったりして楽しませてくれた。
途中、オプショナルツアーの人たちと鉢合わせてしまい、フリータイムとはいえ添乗員であるOさんはちょっと気まずそうにしていた。Oさんを誘った私たちも同じである。鉢合わせにならないといいのにとそれまでずっと言っていたが、そう思うとなってしまうものなんだろうか……。

ショーのあとにはピンクドルフィンに触れて写真も撮ってもらえる。それには5ドルが別料金で必要だったが、大学生の2人は自分たちが申し込むと見せかけてその権利をOさんにプレゼントし、Oさんは大感激していた。やるじゃないの大学生。( ̄o ̄*)ほぉ~
ピンクドルフィンみきちゃんも参加して愛嬌たっぷりの可愛いピンクドルフィンにさわり、私は傍からピンクドルフィンをバックにデジカメで写真を撮ってもらった。私もさわってみたかったなぁ。
さわった2人に感触を訊くと、イルカなのにサメ肌だったらしい。(笑)

ピンクドルフィンをさわるために靴下まで脱いで砂浜を歩いたOさんが水場で足を洗っているうちに、大学生の2人はOさんが撮ってもらった写真を取りに行き、そこにメッセージを書き始める。素敵なこと考えるなぁ、と思って私も1行くらい書かせてもらいたくなったけど、代金を出していないため言いづらく、当人たちもそんな気はまったくないようでびっちりメッセージを埋めて写真カバーを閉じた。(_ _。)しゅん…
それをもらったOさんは大いに感動して涙ぐみ、私ももらい泣きしそうになってちょっと困った。


島の南側のビーチ沿いを東西に走る、その名もビーチ・トレインに乗って移動する。歩いたほうが早いかも……と思うくらいにのろのろとした走行である。もう少し早くてもいいんじゃ?(^o^;)
ま、島内移動のための専用バスやモノレールも含め無料なのだから文句は言えない。
そして向かったのはアンダーウォーター・ワールド。シンガポール最大級の水族館で、巨大な水槽の底にある1周約80mのガラストンネルが人気の場所である。そこを、動く歩道に乗って頭上に広がる海の世界を眺めながら進んだ。大きなエイやサメ、ジュゴンや小魚たちが流れてく人間などお構いなしに悠々と泳いでいる。なんとなく癒された気分になって楽しかった。


アンダーウォーター・ワールドを出た頃には、やっと日も落ちて夜が迫っていた。そんな中を相変わらず汗をかきながら移動し、最後に蝋人形館へ入った。
ここは17世紀からのシンガポール発展の過程、第2次世界大戦下のシンガポール、シンガポールの各民族の冠婚葬祭の3部に分かれてそれぞれ蝋人形で再現してあり、予想をかなり上回るたくさんの再現風景があった。「まだあんの!?Σ( ̄- ̄;)」と何度呟いたことか。しかも私たち以外に人がまったくいなくて、さらに外は暗い。照明も薄暗い。ちょっとしたお化け屋敷といった感じで、かなり怖かった……。
最後は「キャ~!!\(>_<。)/」と悲鳴をあげて館内を飛び出したほど。……だって、リアルな蝋人形が突然動いたように見えたんだものっ。(((ーー;)))ぶるっ


帰りもケーブルカーに乗って本島を目指した。
「あれ? あんな所にビルあったっけ?」
行く手に見えた白く巨大な建物に首を傾げる。その上空を通過したとき、それがビルなどではなくなんと豪華客船であることが判明した。
「船やでっ!!」
ケーブルカーの中で大騒ぎである。(笑) 1度は豪華客船に乗って船旅もいいかもしれない。……懐に余裕があれば。( -_-)フッ

ケーブルを降りてタクシー乗り場に急ぐ。すると、ものっすごい長蛇の列ができていた。
つい先刻到着したばかりらしい豪華客船に乗っていた人々が列を成してタクシーを待っていたのだ。いつになったら順番が回ってくるのか知れたものではない。
ちょっとヤバイぞ……。( ̄- ̄;)
戻ってやることがあるというOさんは困ってあせった。私たちもあまり大差ない。
他にタクシー乗り場はないのかとうろついていると、声をかけてきたおじさんがいた。
高くふっかけられたと思って1度は断ったものの他に帰る手段もなく、結局そのおじさんのワゴン型タクシーに乗ることになった。5人で料金を割ればそれほど高くもない。タクシーを拾えずホテルに帰れないよりは断然マシである。しかも念のため他のそれらしきおじさんにも聞いてみたら倍ほどの値段を言われ、最初に声をかけてくれたおじさんが良心的だったことが判明した。断ったあとに他の人に乗って行かれなくて良かったぁ。o(-。-;)ほっ


無事ホテルに到着し、みきちゃんと2人で傍にあった高島屋へ夕食を食べに出かけた。
正面入口を入るとすぐにアクセサリー売り場があり、それはそれは可愛いネックレスがたくさんあった。値段を見てみると思わず「安っ!!Σ( ̄- ̄*)」と言ってしまったほど安い。店員さんは日本語ペラペラで、その言葉に思わず笑って「安いでしょ~」と声をかけてきた。(;^_^A
2個も3個も4個も5個も……くどい、とにかくたくさんほしいのがあったけど、選びに選んで1個にした。エライッ私!<( ̄^ ̄)>
でも後になって安かったんだからもう1個くらい買っておけば……と後悔した諦めの悪い私。(笑)
そのアクセサリー売り場で母娘で参加しているツアーの人を見つけ、一緒に地下へ降りて夕食を食べた。どれもおいしそうで迷ったけど、私たちがチョイスした料理はどれも美味だった。
自分たちの食に満足したあと私は先に席を立ち、すでに閉店しつつある店内を探してOさんの分も夕食を購入。やることがあると言っていたからきっと食べていないだろうと思ってのことだったが、ホテルに戻ってOさんにそれを渡すと案の定食べていなくて「なんでそんなに優しいの~っ」と、とても喜んでくれた。いやぁ、照れるなぁ。(*_ _)ヾ

Oさんはマンダリンホテルに戻ったあと、手書きイラスト入りの今回の“ツアー内容メモ”を全員分コピーしていたらしい。私たちはリッツ・カールトンホテルで部屋にお邪魔したときに見せてもらっていて「それめっちゃ嬉しい♪」と感激したものだ。きっとみんなも喜んでくれるに違いない。


出発前に、ホテル休憩をオプショナルで選んだらしい高島屋で会った母娘の部屋へお邪魔した。入口のドアがやけに大きい。幅が広いのだ。所変わればホテルのドアの大きさも変わるのか……。でもちょっとアジアン的♪ 部屋の中はビジネスホテルと大差なかったけど……。


関空で両替さて、これですべての観光が終了し、あとは帰国するだけである。
たくさん歩いて汗もかいて疲れたせいかシートを倒すことも忘れて爆睡し、シンガポールから関空までもまさしく「あっ!!」という間だった。ええ、それでも機内食はちゃんとおいしくいただききましたとも。(笑)
早朝に関空について解散になったあとも少しOさんやMさん夫妻と話したりして、このツアーは本当に楽しかった。この先も、これほどに楽しいツアーには巡り合えないんじゃないだろうかと思うくらい。
行けて良かった!
みきちゃん、うっかり“申し込み”ボタンをクリックしてくれてありがとう♪( ̄▽ ̄)ノ


                                                       END



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